パンダすみれのひとりごと

日々のお気に入りをつづります

読書

「本を守ろうとする猫の話」の話

夏川草介さんの「本を守ろうとする猫の話」を読みました。 私は本が好きですが、読書家でも有識者でもありません。 好きなジャンルも作家もバラバラだし 読みたいと思った本をつまみ食いするように読むので 良く言えば一期一会、 悪く言えば行き当たりばった…

「R·E·S·P·E·C·T」をあなたに、そして私に

ブレイディみかこさんの「R·E·S·P·E·C·T」を読みました。 「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」で 初めて彼女の作品とイギリスの貧困問題を知りましたが、今作はノンフィクションではありません。 2014年にロンドンで実際に起きた公営住宅の空き家…

分厚い本の分厚い魅力

京極夏彦先生の「鵼の碑」を読みました。 京極夏彦先生と言えば新刊が出れば 作品の内容もさることながら その物質的な厚み、重量が話題になる 稀有な超人気作家さんとして有名です。 私も「姑獲鳥の夏」から読み続けていますが 複雑な構成と許容オーバーな…

「スロウハイツの神様」を読みました

辻村深月さんの「スロウハイツの神様 (上)(下)」を読みました。 読後の感想は一言「さすが…!」 文章もキャラクター造形も構成も、辻村深月さんならでは、唸りたくなるほど見事です。 その中の一文 『口に出せないくらい好き、とか。簡単に名前が出せな…

小説を読む楽しみ

間宮好さんの「母子月 神の音に翔ぶ」を読みました。 主人公は 孤児ながら天才子役として見出され、太夫としての地位を築いた女形の歌舞伎役者・二代目瀬川路京。 しかし、天に授けられた「神の音」が聞こえなくなり、踊りの精彩を欠き、人気も低迷。 現状打…

「ややの一本 剣道まっしぐら!」を読みました

八槻綾介さんの「ややの一本」を読みました。 第11回ポプラズッコケ文学新人賞大賞を受賞した作品です。 児童文学を書いている人間にとっては、とても大きな賞です。 主人公は中学1年生、突拍子もないイタズラをしたり、後先考えず、周りの気持ちもお構いな…

「化け者心中」からの「おんなの女房」

作者は蝉谷めぐ実さん。 最近の私の読書は 新聞やネットの書評を読んで 気になった作品を図書館で予約して 届いたら読む という流れなのですが この本も確かネット記事で読んで 興味を持って借りてみました。 ときは文政、ところは江戸。 時代小説も嫌いじゃ…

鳥がぼくらは祈り、 って

すごかった! 島口大樹さんの「鳥がぼくらは祈り、」を読みました。 まず、題名からして「ん?」って思いますよね。 開いて読み始めると、 「え? ちょっとまって…え?そう来る?」 といきなり先制パンチをくらった感じになります。 何よりも、その文体が、初…

スピッツ✕junaida=号泣だった件

今週のお題「わたしのプレイリスト」 私は7月生まれなのですが 娘が「ちょっと早いけどプレゼント」と言って本をくれました。 イラストレーターのjunaidaさんの「ひみつストレンジャー」です。 「スピッツの歌詞を漫画にしたやつ」とのこと。 さっそく開いて…

「名前」とは

黒川裕子さんの「#マイネーム」を読みました。 黒川さんの作品を読んだのは初めてです。 図書館の子ども向けオススメコーナーにあって 表紙に惹かれて手に取りました。 主人公は中学校1年生になったばかりの明音と書いて「みおん」。 児童書というよりヤング…

ポラリスが降り注ぐ夜を読みました

李琴峰さんの「ポラリスが降り注ぐ夜」を読みました。 舞台は新宿二丁目の中でもレズビアン系のお店が集まる〈Lの小道〉界隈。 日本人、台湾人、中国人、両性愛者、同性愛者、トランスジェンダー、恋愛感情を持たないAセクシュアル… 登場人物それぞれが、ま…

むしろ作者が最強のヒロイン♥

上橋菜穂子さんの「香君(下)遥かな道」を読みました。 上巻の「香君 西から来た少女」でも感想を書いたのですが、ようやく下巻にたどり着き、即、一気読みでした。 そして、しばらく、余韻に圧倒されました。 これは 人並み外れた嗅覚を持つヒロインが、そ…

junaida展「IMAGINARIUM」へ

娘と二人で 以前から気になっていた 絵本作家であり画家のjunaidaさんの展覧会に行ってきました。 立川駅に下り立ったのは たぶん初めてなのですが 人の多さにびっくりです。 え? 立川ってこんなに大きな街だったの? 駅前はキレイに整備されていて 駅周り…

ヒロインがカッコ良すぎる❤

今週のお題「最近おもしろかった本」 上橋菜穂子さんの「香君(上) 西から来た少女」を読みました。 人並外れた嗅覚を持つ少女アイシャが 自国を追われ逃げのびながらも 帝国の農業を司る「香君」と出会い 多くの民を飢餓から救うために 自分の持つ特別な嗅覚…

ミシンと金魚

永井みみさんの「ミシンと金魚」を読みました。 一気読み、しました。 カケイさんという、 一人暮らしのおばあさんの デイサービスのヘルパーさんやお嫁さんに介護されながらの 一人称の物語。 以前、デイサービスて働いていた私にとっては 体が不自由だった…

「いたずらおばあさん」こどもも大人も読んでみて!

こんにちは! 今回は私の大好きな児童書をご紹介します。「いたずらおばあさん」は高楼方子先生の作品です。 初版が1995年ですから、26年も前の作品です。ですが、全然古くさくない! まぁおもしろいったらないんです!児童書ですから、こどもはもちろんです…